パルマの日本代表GK鈴木彩艶が負傷した。骨折の手術を受け、長期離脱するとみられている。

鈴木は11月8日のセリエA第11節ミラン戦で、相手選手と交錯した際に負傷。最後までプレーを続けたが、試合後に左手の腫れで病院に向かったことが報じられていた。

その後、鈴木は左手の骨折と判明。イタリア複数メディアは10日、鈴木が日本で13日に手術を受け、長期離脱は不可避と報じた。一部は3か月の離脱見込みと伝えている。

パルマにとっても日本代表にとっても、鈴木の負傷は大打撃だ。その影響はどれほどだろうか。

ココがポイント

エキスパートの補足・見解

鈴木は日本代表の11月シリーズを辞退することになったが、幸いにも次は3月のテストマッチ。離脱期間が3か月なら、戦列に戻っている。もちろん、ブランクの影響は不安材料だが、当初で一部懸念された6月のワールドカップには間に合うだろう。

一方、パルマにとってはもっと深刻だ。

今季序盤は開幕から8試合で3得点7失点と守備が強みだった。攻撃改善の必要が叫ばれ、直近3試合は4得点7失点だったが、鈴木の好守がたびたびチームを救ってきたのは周知のとおりだ。特に、ジェノア戦での圧巻のパフォーマンスは絶賛された。

攻撃への貢献も大きい。鈴木の高精度キックは起点として重宝されてきた。「戦術ザイオン」という言葉が話題になるほどだ。ボローニャ戦のように、キックオフからパルマは鈴木のロングフィードを活用している。

攻守両面でチームの根幹とも言える存在だけに、鈴木の長期離脱が計り知れない痛手なのは当然。降格圏に勝ち点1差の17位と苦しむパルマだけになおさらだろう。

第2GKコルヴィの奮起に期待、フリー選手の獲得、1月の移籍市場での補強…今後の対応はセリエA残留にも大きく影響するだけに、パルマの動きも注目される。